2015年度ごろに創設
時事通信社などのマスコミ各社は、政府が20日に、社会保障と税の一体改革の一環として打ち出した新たな子育て政策「子ども・子育て新システム」の最終案を公表したと報じている。政府は消費税増税による財源(年間約7000億円)を活用し、消費税増税後の2015年度ごろに幼稚園と保育所の機能を一体化した「総合こども園」を創設する意向だ。24日召集の通常国会に関連法案を提出し、利用料などの詳細については関連法成立後に詰めていく。
(※写真はイメージ)
新制度のモデルとなるのは、06年10月に発足した現行の幼保一体施設「認定こども園」。しかし、現在、認定こども園の新設には、補助金交付の関係で厚生労働、文部科学両省への手続きが必要なことから、手続きが煩雑になりがちで、全国に762か所しか存在しない。
短時間労働者にも保育の権利
これを受け、新制度では設置手続きの簡素化のため、補助金は内閣府に一本化することや、パートなどの短時間労働者にも保育の権利を保障すること、幼稚園教諭と保育士の両方の資格を持つ保育教諭が、幼稚園と同様に3歳以上の子どもに幼児教育を実施することなどが盛り込まれた。
ただ、待機児童の8割が3歳未満と言われる中で、0~2歳児の預け入れを義務づけていない今回の新制度が、待機児童をどこまで減少させることができるのか、また、現行の保育水準が守られるのかは依然として不透明なため、待機児童を抱える保護者の不安はまだまだ続きそうだ。
時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120120-00000110-jij-pol毎日新聞
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120121k0000m010074000c.html