幼児教育も実施
政府は20日、幼稚園と保育園の機能を持ち併せる幼保一体化施設創設に関する最終案まとめた。24日の通常国会に関連法案を提出する。
2歳児以下を預かる乳児保育所を除き、すべての保育所を一体化施設「総合こども園」へ移行し、ほぼすべての施設で幼児教育を実施する。平成25年度からの導入を目指す。新制度導入にあたって必要となる1兆円の予算の内、7千億円は消費税増税分を財源としている。新制度は消費税増税ありきの導入となる。
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幼稚園との統合は先送り
幼稚園には一体化施設への移行期限は定められなかった。私学助成も存続し、配分対象は私立幼稚園を運営する学校法人だけでなく社会福祉法人の幼保一体化施設にも拡大された。
幼保一体化は当初、待機児童が約2万6千人もいるにもかかわらず幼稚園の定員割れが起きている現状を解消する狙いがあったが、事実上保育園と幼稚園の統合は先送りされた。
厚生労働、文部科学両省で分かれていた育児施設への運営費補助は新施策で原則一本化されたが、乳児保育所型施設は厚労省、幼稚園型施設は文科省の所管のまま内閣府に「幼保一体化推進室」が設けられた。政府が目指した所管官庁の一元化も後退する結果となった。子育て施策を所掌する「子ども家庭省」創設も先送りされた。
日本の子育て対策はいつになっても前へ進まない。子どもを産み育てやすい国を作ることに全力を尽くしてもらいたい。
子ども・子育て新システム検討会議
http://www8.cao.go.jp/shoushi/10motto/08kosodate/index.html