避難児童、市内通学希望は8割超
1月24日付の山形新聞によると、福島第1原発事故の影響で山形市内に避難し、市立小中学校に通っている児童に対し、山形市教育委員会が新年度の通学希望を調査した結果、全体の84・5%が新年度も市内の小中学校に通学を希望しているという結果が得られたと報じている。
市教委が行った今回の独自調査は、今月行われる県の調査を前に、新年度の学級編成や教職員の配置の見通しを事前に把握するため実施したもので、避難児童・生徒がいる小学校24校、中学校9校を通し、1月中旬から調査を開始した。
心のケアをどうしていくかが今後の課題
調査の対象となったのは小学1年生から中学2年生までの388人で、新年度も市内の小中学校に通いたい小学生は285人、中学生は43人となり、その数は全体の8割超となる328人に及んだ。
市教委では、市内通学を希望する328人に加え、就学先を未定とした児童・生徒と、新年度に就学予定になっている避難世帯の未就学児約80人を含め試算した結果、少人数学級編成「教育山形さんさんプラン」を適用した場合、現状で最大、小中学校合わせて9学級増えると見込んでいる。
山形県では現在、28市町村の小中学校で1082人の児童生徒を受け入れている。避難児童の多くが地元に戻れない(戻りたくない)という状況の中、教育環境を整えるだけでなく、子どもたちの心のケアをどうしていけばいいのか、県の垣根を越えた行政支援が望まれる。
山形新聞
http://yamagata-np.jp/news/201201/23/kj_2012012300616.php