学生への仕送り額が25年前の水準まで落ち込んでいることが10日、全国大学生協連(東京)の学生生活実態調査で分かった。
調査は全国31大学の学生を対象に昨年10~11月に実施し、9660人から回答があった。
仕送りゼロも全体の10・2%
マンションやアパートなど自宅外(寮を除く)から通う大学生への仕送り額は月7万4060円(前年比3520円減)で、月7万4240円だった1984年並みに下がった。
仕送りゼロと回答した学生も全体の10・2%(同1・9ポイント増)に上り、10%を超えたのは、データが残っている1970年以来初めて。長引く不況が学生生活を直撃している実態が浮かび上がった。
奨学金の受給者は37・2%
一方、奨学金の受給者は37・2%で、金額も6万650円と、初めて6万円台を突破。
不況の影響からアルバイト収入も減少し、月2万2370円(同2230円減)となった。奨学金は前年比2100円増の月2万6430円で、仕送りなどの減収分を補っている様子がうかがえる。
この1年で親の経済状況の変化が「自分の経済生活に影響を与えた」という学生は14・3%で、前年に比べて4・2ポイント増加。同生協連は「一昨年9月のリーマン・ショック以降、学生生活が一層厳しくなっているという調査結果が出た」と分析している。
全国大学生協連