県教委の内部に弁護士を含めた相談窓口を設置
近年、いわゆる「モンスターペアレント」の問題が、学校の運営上、重要課題になっている。この問題の他、部活動中の事故などへの対応で、神奈川県教育委員会は2010年度、弁護士を含めた相談窓口を設置する。学校や教員をサポートする体制を整備し、問題解決や未然防止を目指す。
生徒指導や保護者への対応が難しくなる中、県教委はこれまで、校長らに効果的なコミュニケーションを身につける研修を実施したり、スクールカウンセラーを学校に配置して教員を支援するなどし、対応してきた。
保護者や地域の意見や要望が多様化
山本教育長は、その一方「保護者や地域の意見や要望が多様化し、学校の対応への不満や法律知識の不足などにより、大きなトラブルへつながる懸念もある」として、法的な面からも学校や教員を支援することが必要になったとの認識を示した。
相談窓口は県教委の内部に置き、10年度のできるだけ早い時期に開設を目指す。
モンスターペアレントとは?
モンスターペアレントとは、学校に対して自己中心的で理不尽な要求を繰り返す保護者を意味する和製英語。
なお、単に要求を繰り返すだけではモンスターペアレントとは呼ばれず、当の要求が常識の範囲内にあり、かつしかるべき理由を明示してくる場合はここには含まれない。
自己中心的で理不尽な保護者の要求として、「うちの子とあの子は仲が悪い。来年のクラス分けはこのようにしてほしい。」と学年全員の名前の入った、クラス分けのリストを提出するなどの要求があるという。
神奈川県教育委員会