原因は未だ解明されず
1歳前後の乳幼児がかかるとされる川崎病の患者数が6年連続で1万人を越しており、長期的な流行となっている恐れがある。平成22年の患者数が1万2755人となり、少子化で0~4歳の子どもの数は減っているのに10万人あたりの発病率を示す罹患率は239.6人と調査開始以来最高を記録しており、医療機関では警戒を強めている。
川崎病は原因が不明とされており、高熱が続いて全身の血管に炎症が起こる疾患である。手足に発疹ができたりリンパ腺が腫れることもあり、重篤な場合は冠動脈障害が起こって心疾患を発症し、死亡するケースもある。
予防法なく対処療法のみ
川崎病にかかる子どもは1歳前後をピークに4歳以下の幼児に多く、男子の比率がやや高いとされている。まれに再発することもある。
1967年に当時の日赤中央病院小児科の川崎富作先生がこの病気を発表した。川崎病は日本人を含む東洋人に多いとされ、原因は不明で予防法も確立されていない。治療は症状を抑えるための対処療法が中心となっている。
過去にも流行が見られたが、今回は長期的な流行となっている。川崎病の子供を持つ親の会からは早期の原因解明と診断・治療法の確立が望まれる声が上がっている。
川崎病の子供を持つ親の会-
http://www.kawasaki-disease.gr.jp/index.html