福島県の子どもの医療費無料化を断念
21日のNHKなどのニュースによると、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、福島県が要望していた県内の18歳以下の子どもの医療費を無料化する案に対し、野田佳彦首相が断念する方針を固めたと報じている。
(※写真はイメージ)
今回の要望は、東京電力福島第一原発事故の影響で、子どもの放射線被曝(ひばく)への懸念が強まっていることなどから、 昨年11月24日に福島県の佐藤雄平知事が首相と官邸で面会した際に、18歳以下の県民の医療費無料化などの緊急要望書を手渡したもので、首相は
「子どもの健康管理が最優先。関係閣僚に改めて検討を指示したい」
と応じていた。
無料化断念の背景には…
政府内では
「原発事故に起因する病気は、治療費や検査費用などを国や東京電力で負担すべきという意見がある一方、福島県外の住民との公平性からも、原発事故と直接関係のない病気やけがの医療費を負担することは難しい」
という意見も根強く、無料化で増加が予想される受診に対応する医師の確保の問題や医療費が膨らむ恐れもあることなどから、今回の結論に至ったとされる。
NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120121/t10015433741000.html朝日新聞
http://www.asahi.com/politics/update/0121/TKY201201210563.html