1割以上が未申請
産経新聞ほかマスコミ各社の報道によると、厚生労働省が14日に公表した資料から、全国で100万人以上の子供が子ども手当を受給できない恐れがあることが発覚したと報じている。
今回、厚労省が発表した資料は、昨年10月分以降の子ども手当について、1月末から2月初めにかけ自治体に申請状況に関するサンプル調査をした結果で、人口規模を反映させた平均値(加重平均値)が11・2%であったことから、厚労省では全国で100万人以上の子どもが手当てを受け取れない恐れがあると試算している。
未申請に至った背景とは?
未申請が多数出た背景には、平成22年4月の制度導入以降、手続きが毎年のように変わっていることが影響していると考えられる。
旧児童手当は所得制限を適用する必要から、毎年6月に自治体への申請が義務付けられていたが、子ども手当が導入された22年度には、新たに支給対象となった中学生を持つ世帯と、所得制限世帯に限り申請義務を課していたため、対象者全てが申請したわけではなかった。さらに23年4月~9月分もつなぎ法で対応したため新たな申請は不要だったというわけだ。
しかしながら、昨年10月分以降の子ども手当の受給要件の変更では、受け取る際に全員が今年2月の支給日前に自治体に申請する必要があり、これが周知徹底されていなかったため、今回のような事態が発生したと考えられる。
経過措置として3月末までに申請すれば昨年10月分にさかのぼって受給できるが、4月以降になると6カ月分の手当はもらえなくなるため、厚労省では、最寄りの自治体に相談して早めに申請するよう呼び掛けている。
子ども手当の対象は全国に約1720万人いると見られ、現在の受給額は3歳未満に1万5千円、3歳から小学生は、第2子まで1万円、第3子以降は1万5千円、中学生は1万円となっている。
厚生労働省プレスリリース
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000022o7n.html産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120215-00000084-san-soci