赤ちゃんはいつごろから公平、不公平という概念を身につけるのだろう?
2月18日付けのScience Dailyの記事で、2歳になる前にはこの概念を持っていると報告された。新しい研究によると1歳半ごろの赤ちゃんは、すでに公平という概念を持ち始め、また状況に応じてそれを適応することができるという。
ペンシルバニア大学の研究で次のような実験が行われた。一つの実験例として紹介されたのが、赤ちゃんに2つのキリンパペット人形が踊っている様子を見せ、そこに実験者がおもちゃをもって登場するというもの。実験者が「おもちゃがあるよ」、するとキリンのパペット人形は「やったあ!」と喜ぶ。2つのおもちゃをそれぞれのキリンパペット人形に1つずつ与えた場合と、2つのおもちゃの両方を一方のキリンパペット人形のみに与えた場合に赤ちゃんが示した反応をみた。長く見つめるということは、赤ちゃんが何かおかしい!と感じていると判断。その結果、7割以上の赤ちゃんは一方のキリン人形が両方のおもちゃをもらったときにその様子を長く見つめたという。
Photo:Breakfast / subewl子どもに分け合うことの大切さを教えていこう!
この実験を行ったステファニースローン氏は次のように述べる。
子どもたちはある程度、公平、不公平という概念をもって生まれてくるのだと思う。そしてこの概念は子どもが育つ環境や文化によって形づけられていく。文化によって、他人と分け合うことが大事だとされている場合もあればそうでない場合もある。しかし、物は平等に分けられるべきだという考えは世界共通であろう。
子どもたちにとって自分が欲しいと思ったものを我慢するのは難しいこと。しかし、我慢することを教え、友達と分け合うことを実践させていくことが正しい道徳心を養う上で大切だと説いている。
Babies Know What's Fair
http://www.sciencedaily.com/releases/2012/02/120218134639.htm