子育てのトラブルにつながる妊娠中の暴力
心理学者によると、夫婦間や一緒に住んでいるカップルの間で妊娠中にどちらかの暴力行為があった場合に子育てに関するトラブルをもつ確率が高くなることがわかった。これは、ペンシルベニア州立大学の教授Mark E. Feinberg氏が3月2日に発表した内容である。
ここで挙げられている暴力とは家庭内暴力のようなひどいものではなく、カップル間の会話中にイライラから相手を押し出したり、叩いたりするといったもの。こういった軽い暴力はめずらしいことではなくカップル間ではよくあることだという。
Photo:The happy couple By Mrs. Duncanパートナーと協力して子育てを!
調査は156人の妊娠中女性のカップルを対象に3回にわたってインタビューが行われた。一回目は赤ちゃんが生まれる前。二回目は赤ちゃんが生まれた直後。そして最後は赤ちゃんが13ヶ月になった頃。妊娠中に暴力行為があった場合に、そのカップルがどれだけ協力して育児にあたっているかを調べたものだ。
質問例としては次のようなものが聞かれた。まず、妊娠中の女性やパートナーに対しては、「あなたはパートナーを突き出したことがありますか?」「あなたはパートナーの腕をねじったり、窒息させようとしたことがありますか?」など。そして「それは1年間に何回くらいあったか?」が質問された。
また赤ちゃんが生まれた後には、「あなたとパートナーは子育てに関して同じ目標をもっていますか?」「あなたのパートナーはあなたの子育て方法を信頼していますか?」または「子どもが生まれた後、あなたとパートナーの関係は以前よりも良くなりましたか?」などが問われた。こういった質問に対して「はい」と答えた場合に2人で協力して育児をしている可能性が高いと判断された。
この調査の結果として、妊娠中に軽い暴力などを行わないように気をつけているカップルは、産後の子育てに2人で協力して取り組んでいるケースが多いことがわかった。
Violent relationships likely detrimental to good parenting
http://www.sciencecodex.com/violent_relationships_likely_detrimental_to_good_parenting-87132