子どもの被ばく検査への公的支援
5月11日で、東日本大震災の発生から1年2か月を迎えた。
東日本大震災や福島第1原発事故によって、いまだ各地へ避難をしている人たちも多い。
そんな中、福島第1原発事故で京都に避難をしている母親たちが集まり、「子どもの被ばく検査への公的支援」を求めている。
というのも、福島県内では子どもたち全員を対象に甲状腺検査が進められているが、県外での検査態勢は未整備のためだ。
不安を口にする避難者たち
東日本大震災や福島第1原発事故による京都府、滋賀県への避難者は、5月10日までに公表されている人数で約1000人強。
京都新聞の取材によると、福島県から京都市に自主避難している母親(34)は、
「少しでも早く被ばく検査をしてほしいのに、時間が過ぎていくのがもどかしい」
と不安を口にする。
福島県から送られてくる予定の受診票がなかなか届かず、
「県外避難者は後回しにされるのでは」
ということも考えるそうだ。
しかしこれに対して福島県の県健康管理調査室は、
「県外避難者にも分け隔てなく受診票を届けるが、転居を繰り返している人や、転居を届けていない人へは配達不能で返ってくるケースが多く、対象者は積極的に問い合わせてほしい」
とコメントしている。
早急に各都道府県への検査機関設置を
一方で問題なのが、避難先で受診票は受け取ったものの、受診医療機関がまだ福島県にしかないという現実だ。
これでは、実際に検査を受けるのは難しい。
こうした問題に対処するため、福島県は各都道府県に1か所以上の検査機関を認定する準備を進めているようだが、いまだスタートされていない。
こうした問題には一刻も早く対応し、人々の不安を取り除いてもらいたい。
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http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20120511000015