大津の中学校いじめ事件
連日報道が過熱する、大津の中学校いじめ事件。
この事件は、大津市立中学2年の男子生徒が昨年10月にいじめを苦に自殺し、そのいじめの陰湿さや、いじめに対する学校、教育委員会、警察の対応やそのあり方に疑問を投げかけている事件だ。
また、加害者とされる生徒の名前などが、一部の報道番組で十分に修正されないまま報じられたことから、インターネット上で本名や顔写真が晒されていることも大きな問題となっている。
尾木ママのコメントは“綺麗事”?
そんな大津の事件に関して、様々な有名人がコメントをしているが、まずは気になるのが、いじめ撲滅を訴え続けている教育評論家、尾木ママこと尾木直樹氏の発言だろう。
東スポの取材に対して尾木ママは、
「大津市教育委員会は本当に人としてどうかしている」
「子供たちは『次は自分がいじめられるかも』と思っても、勇気を出してアンケートに書いた。それなのに隠蔽して、子供たちを裏切った。市教委の人は全員辞すべき!!」
「1985年にいじめが問題になって約30年で最悪の事件。こんな例は聞いたことがない。いじめじゃなくて殺人事件だと思います」
と怒りをあらわにし、
「教育委に関係のない、子供たちの駆け込み寺みたいな、困ったら相談できる場所が必要。電話ならどこでも大丈夫でしょ。その番号をカードに書いて配ればいい」
と提言。
しかし、これに対して2chでは、
「尾木ママって綺麗事言ってるだけで本人は何もしないからね
本出してテレビでコメントして講演しまくってお金稼ぐだけ 」
「尾木ママは教育方針がゆとり教育そのものなのがなぁ
個性、自由、創造性
聞こえがいい事を垂れ流すだけ」
と、当たり障りのない綺麗事をいっているだけではと批判的な意見もあがった。
人々を感動させたさかなクンのメッセージ
しかし、一方で人々を感動させたのが、2006年に朝日新聞デジタルに掲載された、さかなクンのメッセージだ。
今回の大津の事件に向けてではなく、「いじめられている君へ」というテーマで、いじめについて事件発生前に語ったもの。
そこでは、『広い海へ出てみよう』という題で、自身のいじめの体験を述べた後、魚の世界に例えた話がかかれている。
「さかなの世界と似ていました。たとえばメジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。せまい水槽(すいそう)に一緒に入れたら、1匹を仲間はずれにして攻撃(こうげき)し始めたのです。けがしてかわいそうで、そのさかなを別の水槽に入れました。すると残ったメジナは別の1匹をいじめ始めました。助け出しても、また次のいじめられっ子が出てきます。いじめっ子を水槽から出しても新たないじめっ子があらわれます。
広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じこめると、なぜかいじめが始まるのです。同じ場所にすみ、同じエサを食べる、同じ種類同士です。
(中略)
大切な友だちができる時期、小さなカゴの中でだれかをいじめたり、悩んでいたりしても楽しい思い出は残りません。外には楽しいことがたくさんあるのにもったいないですよ。広い空の下、広い海へ出てみましょう。」
(全文を読みたい方は、以下掲載の朝日新聞デジタルのサイトを参照のこと)
子どもたちの視野を広げてあげよう
みなさんは、このメッセージを読みどう思われただろうか?
学校という狭い世界では、いじめは繰り返され、無くなることはないかもしれない。
そんな時には、さかなクンが語るように、子どもたちにもっと広い世界に目を向けるよう、親や教師など大人たちが促してあげることが必要なのではないかもしれない。
【関連記事】
子育て「叩いてはいけない」は嘘?養殖ウナギで子どもが危ない!?女児巨乳化、男児女性化?DQNネーム「Facebook」ちゃん「いいね!」ちゃんまで登場東スポ:尾木ママ怒る「これは殺人事件」
http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/21569/2ch:自殺練習事件に尾木ママが怒り「いじめじゃなくて殺人事件 市教委は全員辞すべき!」
http://logsoku.com/thread/hayabusa3.2ch.net/news/朝日新聞デジタル:いじめられている君へ
http://www.asahi.com/edu/ijime/sakanakun.html