未就学児を持つママの就業状況
メディケア生命保険株式会社は、「育児休業3年化と待機児童問題に関する意識調査」を未就学児の子どもを持つ20才~49才女性1,000名に対し、モバイルリサーチにより実施した。
未就学の子どもを持つママで仕事に就いている人(育児休業中を除く)は33.3%で3人に1人という結果であった。子どもの年齢によって差が見られ、職業に「就いている」ママの割合は子どもの年齢が1歳で16.9%、2歳で33.2%、3歳で42.3%、4 歳で50.0%、6 歳で64.3%となり、子どもが低年齢な程、就業が難しいという結果が顕著にあらわれた。
希望する就業形態については、「パート・アルバイト」(44.5%)が最多で、専業主婦を希望する割合は 2 割弱、未就学児のママの 8 割強が何かしらの仕事に就いている状態を希望していることがわかった。
現在の就業形態と希望の就業形態とのマッチング状況については、
現在「専業主婦」の方
・希望する就業形態の最多は「パート・アルバイト」(51.6%)
・現状と同じ「専業主婦」を希望する人は 4 人に 1人
・残りの 4 人に 3 人は家庭外での就業を希望している
現在「正社員(フルタイム)」の方
・希望する就業形態の最多は「正社員(フルタイム)」(54.2%)
・約半数は今よりも勤務時間を減らしたい、家事や子育てに専念したいと考えている。
(メディケア生命保険株式会社プレスリリースより)
と現在の就業状況に満足できていないという結果となった。
育休3年について
安倍政権が掲げた「育児休業 3 年化」についてどう思うかについては、「賛成する」「どちらかといえば賛成する」が71.2%となった。
しかし、実際に取得したい育児休業の期間については、「1 年以上~1年半未満」が 最多の22.7%、「1 年半以上~2 年未満」が 20.4%と『2 年未満』の選択肢を選んだ方は6 割となり、『2 年以上』は4 割であった。ニーズは個人により異なるものの、選択肢が広がるというメリットはあるようだ。
また、「育児休業 3 年化」に伴うメリット、デメリットを聞いたところ、
メリット
・出産・育児のための退職が減る(67.9%)
・親子の絆が深まる(83.7%)
デメリット
・育休後の職場での活躍を困難にする(88.8%)
・不当な解雇が増える(81.2%)
・女性が就職・転職で不利になる(72.5%)
・パワーハラスメントが増える(65.7%)
(メディケア生命保険株式会社プレスリリースより)
とデメリットの意見が多く見られた。育児休業3年を実現するにはデメリットな状況をどうフォローするのか制度を整える必要があるだろう。
「2017 年度末までに待機児童ゼロ」への期待
同じく安倍政権が打ち出した「2017 年度末までに待機児童ゼロ」については、「この施策の実現を期待する」は75.6%となり、未就学児のママの 4 人に 3 人が期待している結果となった。
また、この施策についての懸念事項を聞いたところ、待機児童解消のみを優先した保育所の新設により保育士不足となることで
「保育士不足からの事故増加」(67.7%)
「保育士の質の低下」(67.1%)
「保育環境の悪化」(57.1%)
(メディケア生命保険株式会社プレスリリースより)
など保育の質の低下を懸念する声が多く聞かれた。
メディケア生命保険株式会社
「育児休業3年化と待機児童問題に関する意識調査」
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