慌しい「引っ越し」に関係者はバタバタ
ガティノー市の保育園が水曜夜、健康上の理由から急きょ園舎を閉鎖し、現在は使用されていない教会の司祭館に仮設の園舎を設置することになった。
一方同園に通う園児の保護者は、ケベック州の家庭および高齢者省の前で抗議活動を行うべく準備中だ。
問題の保育園は、ケベック州ウタウエ地区ガティノー市にあるジューン・ロンドちびっこセンター。従業員および園児が健康を損ないかけているとの理由で、公衆衛生当局より園舎を出るよう通達された。60人以上もいる園児の保護者達は、翌日からの保育先を探すのに大わらわだ。
築40年を超える同園のこれまでの園舎は、地下室や建物の壁の中にカビが生え、キッチンにはネズミがうろつく有様だった。
各所の対応にずれ?
園長のガイ-アン・テイラー氏は、家庭および高齢者省には移設先探しにもっと手を貸してほしい、と訴えている。
「もしも健康が悪化して病気になり、誰かが重体になったり最悪の事態が起こったらと思うととても心配です。60人もの子供たちを移動させるのは大変なことなので、事前に専門家を寄こして園舎の建物評価をした上でどうするかを決めるなどしてほしかったです。」
同省からは数ヶ月前に「大幅な保育環境改善」のための資金が支給されたようだが、テイラー氏としては資金の前に詳しい話を聞かせてほしかったようだ。移設という結論を出す前に、まずは州が築40年の園舎の基盤を調べることもできたのに、何の手助けもないままウタウエ地区より「(保育環境改善に)時間がかかりすぎている」として古い園舎を出るよう勧告を受けた。
保護者はほとんどが隣接する病院に務めており、木曜日は大半が子どもを預けられずに「病欠」するはめになってしまった。園児の家族の多くは園舎の老朽化に対する州政府の対応が遅すぎたことへの不満を口にしている。
(編集部 小川優子)
Parents to protest daycare's deterioration