白河桃子さんと横田増生さんの対談2
山田昌弘中央大学教授との共著の『「
婚活」時代』白河桃子さんは『
フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由』を著した、ジャーナリストの横田増生さんの
日経ビジネスAssocie onlineでの対談を取り上げる第二弾です。
抜粋1~婚活は永久就職ではない!
白河 夫が妻に財布を預けるのは、日本だけなんですよね。欧米は絶対、そんなことはしないですからね。
横田 そうですね、欧米ではまず「信じられない」「なぜ?」と言うと思います。
抜粋2~「経済」が意識を変える!?
白河 日本において、女性の専業主婦思考がなかなか変わらなかった理由は、「モテ」と「キャリア」は両立しないと考えられていたことも大きいと思います。現実にそうだったし、テレビドラマや漫画の世界でよく、男性から「君は一人でも生きていけるけど、この人は僕が支えないと生きていけないんだ」と言われてふられるキャリア女性というのを、繰り返し見て、刷り込まれているじゃないですか。そのあたりの意識が変わってこないと、なかなか難しいと思います。
白河桃子さんの最新刊、『
あなたの娘や息子が結婚できない10の理由』(PHP研究所)。
親世代からよく受ける、婚活に関する質問や疑問に答えた一冊。2009年8月発行
そして、もう一つの大きな原因は「パラサイト」です。山田昌弘先生(中央大学教授)がおっしゃるように、「親にパラサイトしながら適当に仕事をして、結婚したら今度はパラサイト先を夫に替える」というのが、昔はある程度、うまくいっていたんですね。それがもう、うまくいかなくなってしまったことにも原因があると思います。フランス人は独立精神が旺盛だから、パラサイトしないですよね。
結論
日本では男女ともに「男は外で働いて稼ぎ、妻は家庭で鍛冶屋子育てに専念する」という、これまで日本では「一般的」だった考え方がリーマンショック以降の不況の時代を迎えて行き詰まっているというのが実際です。そこで結婚に「永久就職」する安易な「婚活」がブームとなっていますが、今の時代、そもそも根底がそもそも崩れているということを念頭に置いておかないと、「離活」が増えるという、皮肉な結果を招いているという現実があります。日本も税金である程度は「社会で子育てする」という意識の変化が求められているのかもしれません。
つまり、フランスのように公教育がほとんど無料な社会は税金が、特に消費税が高いということを踏まえた上で、日本の家族の問題を考える時期が来ているのかもしれません。